AWS Certified Cloud Practitionerを簡単に解説 (Part 3)
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最初に
このパートでは、AWSの基礎部分を解説します。
この回からCloud Practitionerの試験内容の解説を始めますが、前パートをまだ見ていない方は是非最初から読んでみてください。
AWS Certified Cloud Practitionerを簡単に解説 (Part 1)
AWS Certified Cloud Practitionerを簡単に解説 (Part 2)
なぜAWSを採用している企業が多いのか
見出しの通り、現在世界中の多くの企業でAWSをを経由して様々なサービスを提供しています。
では何故多くの企業が利用しているのでしょうか?
企業によって理由は様々ですが、まずは自社でサーバーを構えた場合を考えてみましょう。
サーバーに必要なモノ
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まず最初に、サーバーに必要なものは何でしょうか?
まずはサーバー本体です、これがないと始まりませんね。
ちなみにサーバー本体は性能にもよりますが、安くても十数万円、高いと数千万円はもします。
次にサーバーを設置する建物・部屋も必要です。
精密機器であるサーバーを屋外に野ざらしすることは、保守やセキュリティ上好ましくないのは想像に容易いでしょう。
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次にサーバーにエラーが発生した時やトラブルを防止する為に、サーバーをメンテナンスする人も必要です。
また予定しているサービスによっては、高速で安定したインターネットも必要ですね。
そして言わずもがな、電気代ですね。
サーバー本体の消費電力もそうですが、パソコンやサーバーを始めとした精密機器は、基本的に熱に弱い為、サーバーを冷やすために部屋を常に涼しく (室温23℃程度、湿度45%程度)する必要があり、空調の消費電力もかかってきます。
ちなみに「室温23℃じゃ涼しくないじゃん」と思う方もいると思いますが、パソコンは冷やし過ぎると消費電力が増え余計に発熱してしまう為、この温度が適正とされています。 (そもそも人間の為の空調じゃないので) 。
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最低でもこれらが必要となるわけですが、サーバーを自社で構築・運用するには非常にコストがかかることは容易に想像できると思います。
規模によって変動しますが、初期設備の投資で数百万円、維持で毎月数十万円もかかるわけです。
なお自社でサーバーを構える事を「オンプレミス」と言います。ここから先この言葉が多く出てくるので是非覚えてくださいね。
ようやく見出しに話が戻りますが、多くの企業がオンプレミスではなくAWSを借りる理由。
それはAWSを利用することによりオンプレミスよりも圧倒的に管理・維持が楽だからということ他なりません。
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AWSのサーバーはAmazonが運営しており、前述した設備や維持は全てAmazonが行う為、新たにサービスを立ち上げる場合、自社で全てを運営するよりも遥かにコストを抑えられ、かつ維持や物理的セキュリティは全てAmazonがやってくれる訳です。
それにAWSで用意されている便利なツールがあったり、とても高いセキュリティが用意されていたり、サーバーが世界中にある為グローバル展開しやすかったり、金額は使った分だけと、企業にとっては大きなメリットとなります。
ざっと説明しましたがなんとなく掴めましたでしょうか?
ここから、今解説した内容を掘り下げて説明します。
金額・プランについて
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AWSの基本料金には、定額制と従量制があります。
分かりやすく言うと、月額○○円プランと、使った分だけ支払うプランが用意されています。
なので、1ヶ月に数時間しか動かさないようなケースにも柔軟に対応できます。
もちろんガッツリ動かすケースでもお得に運用できるよう、まとめて契約すると割引になるオプションもあります。
またAWSのまとめて契約割引ですが、複数アカウントでの運用の際でもまとめて請求すると割引になる便利な機能も用意されています。
AWS内のサービスにより金額は変わってきますが、気になる方は一度AWSの公式ページを見てもいいと思います。
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AWSには上記基本料金システムの他にサポートプランも用意されており、契約するプランでサポート体制が変わってきます。
公式サイトでは4つプランがありますが、ここでは 「デベロッパー」 < 「ビジネス」 < 「エンタープライズ」 の3つを覚えていってください。
試験ではプランごとの「技術サポート内容」「ケースの重要度と応答時間」「料金」が出題されますので、各プランでの上記内容の違いを覚えておきましょう。
AWS Support プラン比較 – aws.amazon.com
まとめ
今回はAWSの概念とプランについて解説しましたので、まとめです。
・自前でサーバーを用意するよりもコストを抑えられる
・顧客のケースにより、柔軟な対応が可能
・プランは大きく3つあり、サポート体制が変わる
最後に
長々となってしまいましたが、Part 3はここまでです。
次回もお楽しみに。
Part 4を公開しました。
AWS Certified Cloud Practitionerを簡単に解説 (Part 4)