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2023.08.09 /

AWS ACLとセキュリティグループの使い分け

はじめに

AWSを利用する際、ネットワークセキュリティの確保は極めて重要です。クラウド環境において、適切なアクセス制御を実現するためには、AWS ACLとセキュリティグループの使い分けが欠かせません。今回は、これら2つの重要なネットワークセキュリティツールの違いと、適切な状況での使い分けについて深く探っていきます。

サービス概要

AWS ACL(アクセス制御リスト)は、Amazon Web Servicesのネットワークセキュリティを強化するための機能の一つです。ACLは、VPC内のサブネットに対して、インバウンドおよびアウトバウンドトラフィックの制御を行うために使用されます。ACLを使用することで、特定のIPアドレスやIP範囲への通信を許可または拒否することができ、ネットワークのセキュリティポリシーを柔軟に設定できます。

セキュリティグループは、Amazon Web Servicesの仮想ネットワーキング環境内でネットワークトラフィックを制御するためのファイアウォールルールの集合です。セキュリティグループは、AWSリソースへのインバウンド(受信)およびアウトバウンド(送信)トラフィックを管理し、セキュリティを強化するための手段として使用されます。

それぞれの特徴

AWS ACLはVPC内のサブネットに対して適用され、そのサブネット内のリソースへのトラフィック制御を行います。複数のサブネットに同じACLを適用することも可能です。AWS ACLインバウンドトラフィック(受信)およびアウトバウンドトラフィック(送信)の制御を提供します。特定のIPアドレスやプロトコルへのアクセスを許可または拒否できます。ACLのルールは、番号順に評価されます。最初にマッチしたルールが適用されるため、設定順序に注意が必要です。CLは、明示的なルールがない場合にはデフォルトでトラフィックを拒否します。したがって、必要なトラフィックだけを許可するルールを設定する必要があります。

セキュリティグループはAWS ACLと違い、EC2インスタンスなどのリソースに対して個別に適用され、インスタンスごとにトラフィックの制御を行います。また、セキュリティグループは、許可ルールを設定することで特定のトラフィックを許可します。特定のポートやプロトコルへのアクセスを制御できます。明示的な設定がない場合、デフォルトですべてのトラフィックを拒否します。したがって、必要な通信だけを許可するルールを設定する必要があります。セキュリティグループはステートフルな制御を提供します。許可されたトラフィックは自動的に対応するアウトバウンドトラフィックも許可されます。

まとめ

AWS ACLとセキュリティグループは、異なるアプローチでネットワークセキュリティを強化するためのツールです。ACLはサブネット単位で制御し、詳細なトラフィックの制御に向いています。一方、セキュリティグループはインスタンス単位で制御し、個々のリソースに合わせたセキュリティを提供します。適切なツールの選択と使い方を理解することで、AWS環境のセキュリティを確保できます。

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