ラボ型開発は本当に高い?請負・SES・内製開発と総コストで比較してみました
20年以上、受託開発・SES・ラボ型開発に携わってきた私たちが、「どれが優れているか」ではなく、「どんなプロジェクトに向いているか」という視点で比較してみました
「ラボ型開発は費用が高いですよね?」
商談の中で、このご質問をいただくことがあります。
たしかに、月額だけを見ると、ラボ型開発は請負開発より高く見えることもあります。
ですが、私たちはいつもこうお伝えしています。
「開発費だけを見ると高く見えます。でも、プロジェクト全体で見ると答えは変わります。」
20年以上、受託開発やSES、保守・運用まで幅広く携わってきた私たちは、それぞれの開発スタイルには向き・不向きがあると考えています。
今回は、「どれが一番良いのか」ではなく、「どんなプロジェクトに向いているのか」という視点で比較してみます。
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まずは4つの開発スタイルを整理してみましょう
請負開発
要件と納期、金額をあらかじめ決め、その内容に沿ってシステムを完成させる契約です。
完成物を納品することがゴールになるため、仕様が固まっているプロジェクトとの相性が良い開発スタイルです。
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SES
エンジニアの技術力を提供する契約です。
開発だけでなく、運用や保守、インフラ構築など幅広い現場で活用されています。
必要なスキルを持つ人材を柔軟に確保できる点が特徴です。
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ラボ型開発
一定期間、専任チームがプロジェクトへ継続的に参加する開発体制です。
要件が変化することを前提としながら、お客様と同じチームとして開発を進めていきます。
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内製開発
自社でエンジニアを採用し、企画から開発・運用までを自社で行う体制です。
事業との距離が近く、ノウハウを蓄積しやすい一方で、採用や教育、組織づくりまで含めて考える必要があります。
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比較してみるとどう違うのでしょうか
| 比較項目 | 請負開発 | SES | ラボ型開発 | 内製開発 |
|----------|:--------:|:---:|:----------:|:--------:|
| 初期コスト | ◎ | ○ | ○ | △ |
| 月額費用 | ◎ | ○ | △ | △ |
| 採用コスト | ◎ | ◎ | ◎ | × |
| 要件変更への強さ | △ | ○ | ◎ | ◎ |
| 品質の安定 | ○ | △ | ◎ | ○ |
| ノウハウ蓄積 | △ | △ | ◎ | ◎ |
| 引継ぎしやすさ | △ | △ | ◎ | ◎ |
| 開発スピード | ○ | ○ | ◎ | ○(体制次第) |
| 長期プロジェクト | △ | ○ | ◎ | ◎ |
※あくまで一般的な傾向であり、プロジェクトの内容や体制によって変わります。
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「安い・高い」は月額だけでは判断できません
例えば、請負開発では仕様が決まっている間は非常に効率良く進みます。
一方で、途中で仕様変更が発生すると、
「追加見積」
「納期変更」
「再設計」
が必要になることもあります。
逆にラボ型開発では、日々優先順位を相談しながら進められるため、変化に柔軟に対応しやすいという特徴があります。
つまり、「変更が多いプロジェクト」では、結果としてラボ型開発の方が総コストを抑えられるケースも珍しくありません。
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実は見落とされがちなのが「採用コスト」です
内製化を目指す企業では、
「採用した方が安いですよね?」
というご相談をいただくことがあります。
もちろん、長期的にはその通りかもしれません。
ただ、採用には給与以外にも多くのコストが発生します。
例えば、
- 採用媒体への掲載費
- 面接工数
- 教育期間
- 入社後のフォロー
- 退職リスク
こうしたコストは、見積書には載ってきません。
実際に私たちがご相談を受ける企業でも、「採用できたこと」よりも、「採用した後」の悩みの方が多い印象があります。
だからこそ、「まずはラボ型開発で体制を作り、その後に内製化する」という選択をされる企業も少なくありません。
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引継ぎコストは意外と大きい
開発では、「作ること」ばかりに目が向きがちですが、実は「引き継ぐこと」にも多くの時間がかかります。
新しいメンバーが入れば、
「なぜこの設計になったのか」
「どんな背景があるのか」
を理解するところから始まります。
私たちがラボ型開発をおすすめする理由の一つは、同じメンバーが継続してプロジェクトへ関わることで、この引継ぎコストを最小限にできるからです。
開発期間が長くなるほど、この差は少しずつ大きくなっていきます。
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品質は「契約」ではなく「チーム」で決まる
「請負だから品質が高い」
「SESだから品質が低い」
そんなことはありません。
私たちは長年開発に携わってきて、品質を決めるのは契約形態ではなく、チームづくりだと感じています。
レビューが機能しているか。
設計について議論できるか。
コミュニケーションが取れているか。
こうした積み重ねが、最終的な品質につながります。
その意味では、継続的に同じチームで開発できるラボ型開発は、品質を安定させやすい仕組みと言えるかもしれません。
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私たちがラボ型開発をおすすめする理由
私たちは請負開発も、SESも、保守運用も行っています。
だからこそ、「すべてラボ型開発にしましょう」とは考えていません。
例えば、
仕様が完全に決まっているなら請負開発。
短期間だけ専門技術が必要ならSES。
長く育てていくプロダクトならラボ型開発。
自社に十分な開発体制があるなら内製開発。
それぞれに向いている場面があります。
私たちがラボ型開発をご提案するのは、「長く育てるシステム」が対象だからです。
変化があることを前提に、お客様と同じチームとして改善を続けていく。
その結果として、品質もスピードも上がり、将来的には内製化もしやすくなる。
これが20年以上、さまざまな開発プロジェクトを経験してきた私たちがたどり着いた答えです。
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まとめ
「ラボ型開発は高いですか?」
この質問に対する私たちの答えは、
「何と比べるかによります。」
です。
開発費だけを比べれば、請負開発の方が安く見えることもあります。
しかし、
採用コスト
引継ぎコスト
仕様変更への対応
品質
開発スピード
こうした要素まで含めて考えると、プロジェクト全体のコストはまた違った見え方になります。
だからこそ私たちは、「契約形態」から考えるのではなく、「どんなプロジェクトを成功させたいのか」から考えることをおすすめしています。
その先に、ラボ型開発という選択肢が最適になるケースも、きっと少なくないはずです。



